祭礼幕新調

 戸畑祇園大山笠行事の幕類は、刺繍の留め糸が切れている箇所が散見されるほか、破れやこすれなど全体的に著しく劣化しており、使用に耐えない状態となっているため、平成27年度より、西大山笠、中原大山笠の順番に幕類の復元新調を行いました。

 平成28年度は、東大山笠の幕類を詳細に調査し、下絵図案の製作を行いました。

 平成29年度から平成30年度の2年間掛けて製作し、年号が変わった令和元年5月に完成披露致しました。


祭礼幕復元新調完成披露会開催のご報告

 令和元年5月11日(土)18時より祭礼幕の完成を飛幡八幡宮の神前にて御報告し、お清めの神事を行いました。

 その後19時より、飛幡八幡宮祇園会館にて山笠関係者を集めて完成披露会を開催致しました。翌日の5月12日(日)10時~16時には飛幡八幡宮祇園会館で一般公開致しました。大勢の皆様にご来場頂きまして大変ありがとうございました。

 今回の祭礼幕復元新調に合わせて、勾欄の漆の塗替え及び国産総桐の収納箱を新調し、そちらも併せて公開致しました。来場者の皆様には大変喜んで頂き、とても良い週末でした。これから祭典に向けて忙しい日々が続きますが、東大山笠執行部一同頑張って参ります。

 

一般公開の模様は、戸畑祇園大山笠行事 動画映像ページさんが沢山掲載されています。

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祭礼幕復元新調完成披露会の新聞記事(毎日新聞、西日本新聞)
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祭礼幕復元新調完成披露会の新聞記事(朝日新聞)
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京都から四季祭の柴原さんが見えられました。(2018.06.23)

 平成30年の宿開きに、東大山笠祭礼幕復元新調を担当されている㈱四季祭の柴原さんが、京都からわざわざ御祝いに駆けつけて頂きました。

 また、宿開きの神事の前に、見送り幕の材料の最終確認を行いました。実際に材料の見本を目の前で確認すると、完成した時のイメージが何となく浮かんで来ます。祭礼幕復元新調と言う大プロジェクトに立ち会う事が出来て、とても幸せに感じます。柴原さん大変な仕事ですが、宜しくお願いします。そして、京都からわざわざ有難う御座いました。


祭礼幕修理委員会(2018.03.10)

 平成30年3月10日(土)戸畑区役所にて文化庁の調査官、学識経験者、各大山笠関係者、京都より事業委託先の四季祭関係者らが参加し、修理委員会が開催されました。

 東大山笠幕類の製作状況の確認と来年度に取り掛かる予定である天籟寺大山笠幕類下絵製作の為の寸法確認等が行われました。

 東大山笠幕類の進捗率は全体の約67%で3分の2が完成したところです。

 個別の完成度ですが、切幕は80~85%、水引幕は35%、前掛け幕85%、見送り幕30%となっています。

 また、見送り幕の調査結果と新調素材と技法について話し合われました。現状の見送り幕は殆どの部分が途中で修理されたものであり、原形をとどめていない事が判りました。原形通りに復元新調すると耐久性に問題がある事から、耐久性を考慮した素材の選定と、原形に近い色彩や外観を崩さない事を確認しました。最終的な素材の選定は完成イメージ図を作成して判断する事となりました。

 歴史に残る祭礼幕の新調が少しずつ進んでいます。来年の祭典が待ち遠しいですね。

 


大川市家具工場視察(2017.12.26)

 平成29年12月26日(火)朝倉市へ義援金を届けたあと大川市へ移動し、祭礼幕収納箱の製作の為、家具工場を視察致しました。祭礼幕の完成は平成31年3月予定ですが、収納箱も今から少しづつ検討して準備していかなければなりません。大変高価な祭礼幕ですので、防虫や防カビ等も考慮して、中身に見合った収納箱を製作したいと考えていますが、予算も無限に有る訳では無いので苦しいところです。・・・・・


祭礼幕中間検査(2017.12.16)

 平成29年12月16日(土)京都市の工房下司に於いて、文化庁の石垣調査官による東大山笠祭礼幕の中間検査が行われました。製作仕様書通りに製作されているか、製作工程や材料の調達に問題が無いか等、入念に検査されました。東大山笠執行部も中間検査に立ち会わせて頂きました。

 平成31年3月完成予定なので、約3分の1が経過したところですが、刺繍部分の完成度の高さに参加された皆さんから驚嘆の声が上がっていました。

 中間検査終了後は株式会社のむら(仕立屋)やモリモト社寺工芸社(飾り金具)等を見学させて頂きました。


祭礼幕製作状況

 祭礼幕の製作も順調に進んでいます。

 現在の状況は、絹糸の染色が終わり、絹糸を撚って、刺繍に合わせた色んな太さの糸を準備しているところです。波や雲などの羅紗地に直接刺繍する分は縫い工程に取り掛かっています。

(2017.07.02)